コミュニケーションのあり方

人とのコミュニケーションの取り方が苦手な人がいる。
「人と話すのは、苦手で、特に大勢の人の前では、緊張して自分が何を言っているのかわからなくなってしまう」と言う人も珍しくない。
特に、若い人の中で、人前で話すのは苦手だ、という人は少なくないだろう。

そうした場合では、どうすればよいのであろうか?

人には、物事を見る「ものさし」というものがある。それは、他の人も同じように「ものさし」を持っているということである。みんな一人一人持っているものだ。自分のものさしばかりで物事を進めようとすると、トラブルが生じる。それが、けんかに発展したり、ひどい場合は、殴り合いに発展することもある。

自分の「ものさし」と相手の「ものさし」が随分違っているのなら、相手の「ものさし」つまり考え方に耳を傾けることである。同意できる点は、相槌を打ち、そうでない場合は、保留にしておくことだ。決して否定したり、物事を正したりしないほうが良い。ようは、「聞き上手は話し上手」なのである。

こうした技術を持っていると、誰とでもコミュニケーションを取っていくことが出来る。

会社の経営者であれば、若い人や最近会社に入った人と話をする場合、会社の理念にそぐわない若い人と話をする場合もある。その時に、上から目線でしかりつけたりしないで、良い考えを持っているならその点をほめ、会社の目的とその若い人の考えを共有していくことが大切になってくる。

会社が発展するためには、会社の理念、例えば、生産性を向上させ、社員の生活を豊かにするということが掲げられているとする。そうした理念が末端の社員にも浸透するように努力しなければならない。その会社にいる目的を経営陣と社員が共有するという考えが必要なのである。そうしたことを心がける会社は、若い人が会社を辞めていくことを、最小限にすることが出来るだろう。

若い人が、会社に入っても直ぐに辞めていく、という経営者の方は、もう一度、コミュニケーションの取り方と、会社の理念がどれほど若い人に浸透しているのかを考えてほしいものだ。

2023年7月3日