赤とんぼ

秋茜(あきあかね)をGoo辞書で調べてみると、次のように書かれている。
日本で最もよくみられるトンボ。体長約4センチ、黄褐色で、雄は成熟すると赤色になる。初夏に山地へ行き、秋になると平地に群れて帰る。あかとんぼ。

今朝、会社に来る前に比較的に広い空き地で赤とんぼが飛んでいるのをたくさん見た。夏の暑い時期に山のほうで生きていた赤とんぼが、平地に降りてきているのである。我々人間がまだまだ暑いと思っていても、自然界は季節に敏感で、いち早く秋の訪れを受け止めている。

8月が終わると、1年のうち、3分の2が過ぎたことになる。早いものである。

時間のたつのが早いと感じている人は、時間と共に、自分がどれほど成長しているのだろうか?と、考えてみると良い。時間は経過し、時代は流れていくのに、変わらない自分と、変わっていく自分があってよいのだと思う。

変わらない自分とは、自分が志を持って取り組んだ仕事や、成し遂げたいと思って頑張っている目標があることなど・・・かな?

変わっていく自分とは、我が強かった自分の性格が、人間関係の経験や技術の習得などで丸みを帯びていくことである。

角が立った石ころは、見方によっては、カッコいい。熊本弁で、むしゃんよか!というものだ。しかし、その石と接触するとケガをするのである。いつまでたっても、カッコばかり付けていては、接触する人がケガをする。男にしても女にしても、カッコばかりつけていては、周りに迷惑をかけていることがわからない人になってしまう。

逆に、丸みがある石は、近づいて接しても、けっして怪我はしない。むしろ、安心である。人間も年齢と共に、角が取れるようであってほしいものだ。

2018年8月21日

酷暑から残暑へ

お盆の休暇も過ぎて、8月の後半に入った。8月前半は酷暑だったのが、ここにきて、残暑の季節に変わっている。会社に届くはがきは、暑中見舞いから残暑見舞いへと変わってきた。最近感じることだが、夏の暑い日の午後に夕立があると、季節は夏の終わりへと進んでいるようだ。

まだまだ暑いと言われる方もおられるとは思うが、そうした微妙な季節の移り変わりを感じる心を持つことが、我々日本人として大切なことではなかろうか?

我々のご先祖様は、この夏の時期を出来るだけ涼しく過ごそうと、いろいろな工夫をされてきた。軒先に風鈴をつけ、外からのわずかな風を心地よく感じるようにしたり、玄関の前などに打ち水をして、涼をとる風習の民家もある。

50年ほど前のことであるが、夏の暑い時期に、10人くらいのごぜさんたちのグループが近所に来て、私の母が休憩所として、部屋を貸したことがあった。小一時間だったろうが、弁当を食べながら、静かに休んでいた。当時の私は、子どもだったので、ごぜさんたちのことがわからずに、いろいろ話しかけていたと思う。でも、あんまり答えてくれないので、不思議な感じをしていた。大人になって、目の見えない旅芸人だったということを知った。

また別の時に、本妙寺の石段を登っていたとき、白装束の人たちがたくさんいたので、子どもながらに関心を示して、話しかけたことがあった。その時、母が口に人差し指を立てて、話しかけたらだめだよ、と言った。私がなんどもある年配のおじさんに話しかけるので、そのおじさんは、困った顔をしながら、「ボク、話しかけたらだめだよ」と言われた。その人たちは、ライ病患者だったのである。

いろいろな状況の人が、この世にいて、精一杯生きているのだ・・・と言うことを子どもながらに感じた出来事だった。

夏の暑い時期になると、そうした経験がよみがえってくる・・・

 

2018年8月16日

北風と太陽

この暑い中で、「北風と太陽」ですか???と、お叱りを受けそうなタイトルである。しかし、この夏の暑い時期こそ、気を付けなければならない点がある。頭が、ボーっとして切り替えが聞かないうちに、仕事の成果だけを気にして、キリっキリっとした対応で周りの人に自分は仕事が出来るんだと、知らないうちに自己主張している人がいる。

それは、それでよいのかもしれないが、何のために仕事をしているのかという目的をもう一度、確認してほしい。その目的があって、目標を設定するのである。目的は、ほとんどの人が、自分が幸せであり、その中で仕事をしていきたいと思っているのである。目標は、目的に達するための里程標である。

しかし、北風のように冷たい人は、目標第一主義者になろうとする。自分が嫌われ者になってもいい、それで、社員がわかってくれるのであれば、それが会社の為になるのならば・・・と言う考えの人もいるだろう。しかし、北風のようになってはいけない。

会社の前に、「人」である!人として、仕事に誇りを持ち、幸せを生み出す言動を心がけることが、すべての人に求められているのである。そういう人が、結果として、会社に貢献しているのである。会社の経営者であろうと、役員であろうと、関係はない。周りの人を尊重し、たとえ自分より若くて、経験が少なかろうと、語る言葉には気を付けなければならない。

マンガの神様と言われた、「手塚治虫」氏は、自分より若い漫画家の人には、必ず、〇〇さんと呼びかけて、相手に敬意を払っていたそうである。

心地よい空間を作りだすこと・・・それが、その人の器である。

2018年8月6日