夏の音

一年ほど前、社長のコラムで夏の色について書いたことがあった。夏をイメージする色は人それぞれで、真っ青な空の青であったり、花火の赤、オレンジであったり、スイカの赤い色、ビーチパラソルの白色、小麦色に焼けた肌の色など、人それぞれ違っていると書いた。

では、今回は夏の音について触れてみようと思う。

夏は他にない、いろいろな夏らしい音がある。前回書いたセミの鳴く音もそうだが、花火大会の時の打ち上げ花火のドーンという音、露店で賑わう人の声、風鈴の音、水しぶきを上げて遊ぶ子どもたちの歓声、浴衣を着た子どもたちが遊ぶ花火のシュー、パチパチという音、スイカをかじりついた時のサクッとした音、のど越しの生ビールの音、盆踊り大会の歌・・・

確かに、夏には夏の音がある。

夏をイメージする色も音も、鮮明であり、鮮烈でさえある。

夏の時期は、非常に鮮烈、鮮明であるので、私たちの記憶の中に残っていくのだろう。一昔前に、「ひと夏の経験」という歌が流行ったことがあった。人の生活も喜怒哀楽が激しい時期であるのだろう。しかし、最近の人の生活は、冷房完備の室内でゲームをして遊ぶ子どもたちが増えているように思える。大人もそうである。快適な生活の中では、なかなか、そうした夏の音や色に出くわすことが少なくなっているのかもしれない。

昔、流行った、さだまさしの「精霊流し」を聞いてみた。打ち上げ花火の音の後で、バイオリンの甘く切ない響きが心に刺さった。人はそれぞれ、自分の夏の音を持っているのだろう。

この夏、あなたにとっての「夏の音」を探しに行きませんか?

2018年7月16日