高野山 その2

奥の院を出てから、近くの喫茶店に入った。光海珈琲と言うところだった。

昼のランチを食べて、コーヒーを飲もうとして、メニューを手にした。そこで、目を疑ったのは、「たまごコーヒー」と言うメニューだ。店員さんに、「これって、何ですか」「ま、まさか、卵がコーヒーに入っているんですか?」と聞いてみる。

そのまさか・・・が、本当なのだ。卵の黄身がコーヒーの中に入っているのだ。「ゲー、それはないでしょ?」とこちらが言うのだが、店員さんはいたってまじめに、「カフェオレみたいにまろやかになって、美味しいですよ」・・・
と言うのだ。

「自分の良いところは、ノリの軽さと、気の若さ」と、昔から言われてきたので、ここは、飲んでみよう!と言うことになった。

注文すると、しばらくして、『たまごコーヒー』なるものが出てきた。「卵が沈んでいるので、すぐにしっかりとかき混ぜて下さい。」

そういわれると、急いでかき混ぜる。そうすると、真っ黒だったコーヒーが、ブラウンに変わった。恐る恐る口にすると、「ん、意外といけるかも・・・」

確かに、カフェオレのような味になっているのである。なるほど、このような飲み方もあるのか・・・

そう思いながらも、最後まで飲むと、卵のひもみたいなものが口に残ったので、「まぁ、これはご愛敬だな・・・」と言う感じ。

珈琲を飲み干すころには、外は、雪が激しく降ってきたので、これは、早く戻らないとバスが動かなくなるかもしれないぞ・・・そう思いながら、喫茶店を出て、バスに乗り、高野山駅まで戻った。

高野山・・・日本人の原風景を見るようなところだ・・・

2017年2月4日