その人のゴールをどこに設定するかによって、人生は大きく変わってくる。
マラソンの選手であれば、ゴールテープを切ることを目標にするとゴールの手前でスピードが落ちてくるらしい。ゴールした先の何キロかまで目標を設定すると、良い記録でゴールにたどり着くらしい。
先日、福岡国際マラソンで川内優輝選手が3位になった。その川内選手が言っていた言葉が印象的である。
「日本代表になることだけを目標にするなら、世界で戦うことはできない。世界で戦うことを目標にするなら、当然、日本代表になることは通過点である。」
こうした趣旨であったと思う。確かに、目標をどこに置くかによって、到達点がどこになるかに影響する。大リーグのイチロー選手は、プロ野球の選手になることは通過点であった。
営業の人間であれば、契約の件数をあげることや数字が目標であるかもしれない。しかし、本当にその目標を捉えようとするならば、その先にゴールを設定するべきである。例えば、その契約によって、お客さんが満足し、そのサービスを使っている姿を描くのである。あるいは、契約したお客さんのその後にサービスを提供することまで描いておくと良いようである。そうすれば、契約を取ることに必要以上に緊張して、金額を割り引いてしまうことを避けられるだろう。
会社の目標も長期的目標、中期的目標、短期的目標など設定する。
長期的目標は、10年くらい先の事だが、私事で言えば、社長が次に代わっている状態である。その時、どのような経営になっているか考えなければならない。また、次の社長を育成していく必要もある。
中期的目標と言えば、2020年の東京オリンピックが終わり、経済が冷え込んでいる時代に入ることが予想される。その時までに、安定した収入が入るようにしておくことが必要だ。そのために、今、動かなければならないと感じている。
短期的目標は、毎月の売り上げ目標を設定して、どうすればよいか、また、決算の状況から判断して、利益が生み出される仕組みが出来ているか、絶えず、チェックする必要がある。
このように、常に、物事を長い目で捉え、目先の事だけに一喜一憂しないよう、注意していきたいものである。