第三者話法

話の仕方として、直接話法と間接話法というものがあります。

よくある例として、親の言うことをなかなか素直に聞けなくて、反発する人がいます。しかし、考えて欲しいのは、親の立場の人が、いつも直接話法で、「ああしなさい」「こうしてはダメよ」と言ってませんか?

一般的な人間関係の場合、それがたとえ恋人でも友人であっても、直接的に「やめなよ」といつも言われると自分を否定されたような気分になります。むしろ、自分の身近にある事例を取り上げたり、例えで話す事によって、話を伝えることが必要です。

ある程度人間関係ができていても、直球で言われると受け入れるのは難しいのです。こういった「第三者(他人)の例」を使って伝えてあげる方法を『第三者話法』と呼びます。

もしあなたが、直接話法ばかりで話をしているなら、上下関係を生み出しています。注意が必要です。相手の人は、あなたを快く思っていないか、嫌っています。親子で大喧嘩するのは、親が直接話法ばかりで話していることが多いからです。会社の上司の立場の人は、特に心がけることです。

ただ、こういった心理テクニックは上手く使えばそれなりに効果的なので、ポイントを外さないようにする必要があります。複雑なテクニックではないので、初心者でもすぐに使えて効果も分かり易いテクニックだと言えます。

ここで、第三者話法のポイントをお話します。

「自分に”近い人”が上手くいっている」→「だから自分も上手くいくだろう」と良いイメージをしてもらうこと。これが第三者話法の大切な点です。

おもちゃを買ってとギャーギャーとねだっている子供も買ったらすぐに飽きて、また次のおもちゃをねだり始めます。好きな女性に必死でアプローチして付き合ったのに3ヶ月くらいで冷めてしまった、という経験がある人も少なくないと思います。これは、頭の中でイメージしている時の方が人は楽しいからです。逆に言えば、「イメージさせれば、欲しくさせる事ができる」のです。

上記のような点を心がけて、相手に伝える場合、

1.相手と状況が似通っている例を出す

2.具体的に話す

3.イメージを描きやすい。

よって、普段から心がける点として、

〇 直接話法ではなく、間接話法を用いる
〇 具体的に本人に合った状況をイメージさせる
〇 普段から、文字を読んで考えるのでなく、イメージを描いて考える習慣を持つ

ということです。

以上の点、お役に立てばと思います。

2017年11月6日