人が心地よいと思う建物とは?

人はどんな建物を一番幸せだと感じるだろうか?多くの建築家は、建物の材質、施工法などに注意を払うことだろう。しかし私は、別の観点から人を幸せにする建物について語ってみたいと思う。

実は、人が建物を買ったり、備えたりするときには、その建築物の空間を買っているのである。その場所にいると、どんな感じがするか、心地よい感じがするのか、それとも違った感じがするのか、と言うのが大切である。何か癒される、何か良いひらめきがもたらされる等、その人にとっての価値は、その建物の空間にある。

では、どうすれば建築に関わる業者は、優れた住空間を提供することが出来るのだろうか?
以下の点が参考になればよい。

1、 材料
材料は、例えば左官材料であれば、昔ながらの漆喰を勧める。昔から日本人は、貝殻をつぶして、貝灰を使い、海藻を糊にして用い、わらスサなどを使ってきた。最近明らかになってきたことだが、珪藻土などを使うと、空気中の湿気を吸い、部屋の空気が乾燥して来たら、ミネラルを空中に出してくれる。これと同じことを日本の在来の材料を使うことで実現するのだ。
こうした材料を使うことで、癒しの空間を作り、人がアトピーやアレルギーと言った症状にかからない住空間を作ることが出来るのである。

2、 寸法
本来、人間は寸法を計る際、人間の体を使って寸法を割り出してきた。日本の寸、尺、軒、などもそうである。イスラエルでも人間の体を使って「キュビト」という単位で物を計る。こうした人の体から割り出した寸法は、人が生活する住空間を心地よいものにしていく状況を作り出すのだ。現在、一般的に用いられるメートルでは、そうした人に対する配慮は少ない。

3、 黄金比
人が物の形のバランスで、一番美しいと感じる絶対比、「黄金比」というものが存在する。おおよそであるが、5:8の比率である。モナリザの絵画の中心は、5:8に分けられるそうな・・・ほとんどの人が美しいと感じる黄金比を用い、家の配置などデザインに関することを心がければよいのである。

4、 絶対音
人間が感じる音の中ですべての人間が安らぎや心地よさを感じる音階がある。それは何かというと、「ラ」の音である。オーケストラの演奏を始めるときに、すべての楽器の音を合わせるとき、「ラ」の音で、一斉に調音する。これは単に、音を合わせるだけでなく、心あわせていることになるのだ。ゆえに、建物の中で、音が鳴るとき、「ラ」の音を使うと良い。例えば、時刻を知らせる大時計の音を、「ラ」の音にするとか・・・

5、 リズム
人間がいちばん心地よいリズムと言うのは、1/F(エフブンノイチ)の揺らぎであると言わる。これは、海のさざ波の音でもある。土地を自由に買うことが出来るのであれば、1/F(エフブンノイチ)の揺らぎを感じる浜辺の近くが良いかもしれない。それが、無理だとしても、寝室などには、1/F(エフブンノイチ)の揺らぎを感じる音を流すと良い。

今、5つの提案をしてみた。すべてをクリアにすることは難しいとしても、幾つかでも自分の住環境に取り入れてみてはいかがだろう?

こうした、人が幸せを感じる建物を作ることが、究極の私たちの夢である・・・

株式会社 オオタ は、家を作りたい夢を実現するお手伝いをしていきたいと思います。

2017年3月21日