愛をください

30年ほど前にテレビドラマの中で使われた曲で、ECHOESの「ZOO」というのがあった。動物たちを擬人化して、人間関係の様々な場面を表している内容だったと思う。出てくる動物は、フクロウ、カメレオン、ニワトリ、ウサギ、こうもり、ハクチョウ、ペンギン、ナマケモノ、フラミンゴ、ハイエナ、サル、ライオン、ハイエナ・・・等々多士済々である。

その歌詞のメッセージは、「愛をください」というものである。動物たちは、人間の愛を必要としている。しかし、動物たちだけでなく、人間も互いに「愛」を必要としている。その愛が欠けるときに、様々な問題が生じるのだ。

この歌のメッセージの中に、動物たちの笑いを引き出すヒントが隠されているのかもしれない・・・

2018年3月29日

スタートとゴール

物事には、始まりがあって終わりがある。このことを聞くと、普通の人はそれだけで終わるのかもしれない。しかし、このことを単なる事実としてだけでなく、いろいろな状況に当てはめて、方程式を組み立ててみようと思う。

まず、スタートから考えよう。

自分を変えようと思うならば、自分がどんな人間であるかを知らなければならない。
子どもは自分がどんな人間か知らない場合が多い。しかし、大人になれば、自分で自分のことを評価するのと他の人が自分を評価するのとでは、ずいぶん違っていることに気づくことがある。

心理学でジョハリの窓というものがある。自己には「公開されている自己」(open self) と「隠されている自己」(hidden self) があると共に、「自分は知らないが他人は知っている自己」(blind self) や「誰にも知られていない自己」(unknown self) もあると考えられる。

これらを障子の格子のように図解し、格子をその四角の枠に固定されていないものとして、格子のみ移動しながら考えると、誰にも知られていない自己が小さくなれば、それはフィードバックされているという事であるし、公開された自己が大きくなれば、それは自己開示が進んでいるととる事が出来るだろう。(ウキペディア引用)

と、なっている。

要は、自分を知ることから始まるのである。

次に必要なことは、なりたい自分、こうありたい自分について描くのである。これがゴールにあたる。目的である。なりたい自分、こうありたい自分については、画像のように描くことが大切である。できれば、動画であることをお勧めする。このなりたい自分、なっている自分をどれだけ描くかによって、それが実現できるように人間の潜在意識は働いていくのである。そう、思考は現実化するのだ。

この目的が明らかになれば、スタートとゴールがはっきりしてくる。さて、今度は何が必要だろうか?それは、目標設定である。各段階の目標を設定して、なりたい自分のあるべき姿を明らかにしていくことである。

目標はどのように達成していくのだろうか。よく営業会議で話されるのに、戦略会議というものがある。しかし、戦術会議というものはあまり聞いたことがない。では、戦略と戦術、どう違うのだろうか?

戦略とは、一般的には特定の目的を達成するために、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・科学であると、されている。一方、戦術とは、作戦・戦闘において任務達成のために部隊・物資を効果的に配置・移動して戦闘力を運用する術である。そこから派生して、言葉としては競技や経済・経営、討論・交渉などの競争における戦い方をも意味するようになる・・・となっている。

目標を設定することによって、この戦略と戦術が必要になってくる。

戦略は、関係する全員のゴールに向かう方向性を一致させるために必要なことであるが、戦術は、チームや個人の経験差、技術の差によって違ってくるのである。

よって、何かを行う場合、全員が同じ目的を持っているのであれば、次のように物事を進めることをお勧めしたい。

①    スタート時点を確認する。現状、現実は、どうなっているのだろうか?
②    ゴールを設定する。個人として、あるいはチームとしてなりたい状態はどんなものであるか?
③    そのための手段は何か?その手段を使っていくときに必要な戦略、戦術は何か?

この①②③を順番にやっていくことが、方程式である。

この方程式は、いろいろな状況に当てはめることが出来る。そして、会議において、会議の流れとして、一つの問題解決のやり方にすることをお勧めしたい。

2018年3月22日

WHYから始める!とは?

以前、WHY(ホワイ)から始める!について、簡単に触れたことがある。今回は、もっと詳しく紹介しようと思う。サイモン・シネックが述べていることである。

人の心を動かす話をするのには、まず、相手の心をとらえるために、自分が「なぜ」そのことをするのか?自分が「なぜ」それを捉えたのか?理由を述べることから始まる。その話に多く人が共感できるなら、話は伝わっていく。しかしながら、その理由が、下衆(ゲス)な話であったり、動機レベルが低いところにあるならば、人々の共感を得ることが出来ない。

例えばこうである。

① 弊社は、世の中の人々の生活を豊かにするために、様々な研究をしてきました。今回、生活が便利になるサービスを提供できるように、それを、美しいパンフレットを用いて、皆さんに提供できます。そのサービスとは、これです。・・・

② 弊社は、取締役が豊かになって金持ちになり、プールや高級車を持てるような生活が出来るようにするために、サービスを提供してきました。新しいサービスもその目的のためです。そのサービスとは、これです。・・・

前者①は、もっともな話だが、後者②は、最悪である。人々は、利己的な理由を持つ人間のために心が動かされることはない。人は利己的な部分があるのは、致し方がないが、それ以上に、世のため、人のために、心を尽くす人に魅かれるのである。自分の行うことが、世の中を良くすること、人々を笑顔にすることを心がけるのである。

サイモン・シネックは、ユーチューブの動画の中で、キング牧師が語っていたことを次のように取り上げている。

「私は信じる。私は信じる。・・・自分たちの子らが白人、黒人という肌の色の違いを乗り越えて、仲良く遊んでいる姿を・・・私は信じる。私は信じる。人々が平和で幸せに暮らしている姿を・・・私は信じる。私は信じる・・・」

このように繰り返しているのである。人々の持つ「美しい心」に訴えなければ、人は動かない。しかも、あなたが純粋な気持ちを持っていなければならないのだ。あなたは利己的でなく、本当に、人を幸せにしよう、本当に、みんなが笑顔で生活できるようになりたい!と言う強い願望が必要である。

その志が、どこにあるか、どれほど大きいかで、人の器は決まってくるような気がする。

理由が、きちんと伝わったなら、次は、方法である。(HOW)

そして、最後に具体的に出来たサービスは、これです!(WHAT)と、続くのである。

いずれにしても、最初が肝心である。人の心を動かす話をするのには、まず、相手の心をとらえるために、自分が「なぜ」そのことをするのか?自分が「なぜ」それを捉えたのか?理由を述べることから始まる。多く人が共感できるなら、話は伝わっていくのだ。

2018年3月8日

…動物たちの笑い…新人のための会議2

ミスをしたときどうしたらよいか

 さぁ新人に役立つ会議の2回目です。今回は、失敗をしたときどうすべきか動物立ち全員で考えてみました。

 前回に比べ、最初から活発に意見が出てきました。みんな、自身の新人時代をあらかじめ振り返って会議に参加できたようです。幾つかの意見を取り上げますね。

 「ミスを発見した時点で、いち早く報告し助けを求める」
 「ミスの種類や度合いによって対応が異なるけれど、新人だけでは判断できない。相談役と呼べる直属の上司や先輩にまず報告相談して、それからさらに上の報告をしたほうが良い」
 「ミスへの対応は会社によっても様々であるので勝手な対応をするのではなく、職場に適合することも求められる」
 「あくまでも『仕事』と割り切ることによって余裕を生み、冷静になって対応できることもある」
 「仕事に慣れてきたら、自分にできる範囲・裁量で自ら対応することも大切。『ミスが発生しましたが、○○で処理しました』という報告も大切になってくる」
 ミスをきちんと報告する環境づくりの大切さについても意見が交わされました。

 澄んだ川の動物代表:「医療現場では、とにかくミスは迅速に報告されなければいけません。でも、誰でもミスを報告するのには勇気がいります。怒られると萎縮して隠蔽してしまう可能性もあります。だから、ミスの報告があったら、まず報告したことを褒めるんです」

 サバンナ代表:「ミスが起きたとき、厳しく責め立てるだけの職場環境だと、離職率の上昇にもつながりやすく、結果人財確保が難しくなることもあるんだぞう・・・」

 日本の北の国代表:「ミスを他の人に責任転嫁するような職場だと、雰囲気も悪くなるし、ミスへの対応も進みません。ミスを認めて、速やかに対応に切り替えるほうが雰囲気も良くなるし、結果的にミス報告がしやすい職場環境になって行きますね。コンコン・・・」

 前回同様に、「新社会人向けのアドバイスになるように」と会議の目的を明確にし、「ミスをしたとき」という具体的な状況を設定し事前に周知しました。おかげで、参加者はシチュエーションをイメージし、考えを導き出し、具体的な意見を準備することができました。短時間でも意義のある活気ある会議を持つことができたのです。

まだまだ、いろんな会議を開けそうですね!・・・イェーイ!

2018年3月5日

…動物たちの笑い…新人のための会議1 

先輩に「いいね」と言われる報告相談術

 さて、サバンナ代表の率いるチームでは、動物たちが「めんどうくさい」「時間ばかり取られる」と考えられがちな会議を、どうやって活気ある成果の伴うものにしようかと頭を悩ませています。

 司会役の熱帯性動物代表はブレーンストーミングで出たみんなからの意見や印象を「特性要因図」にまとめてみました。熱帯性動物代表は「どうしたらみんなが積極的に発言するようになるか」という要因を会議のテーマにしました。しかし、参加者の反応は一般的なものばかりで、会議は盛り上がりません。ぼんやりとした質問には、ぼんやりとした答えしか返ってこないのでした。

 すると、ペット代表:「会議の内容を誰に向かって伝えるか決めませんか?社会に出たばかりで戸惑うことの多い新社会人に向けてと考えてみてはどうでしょう」と提案しました。誰のために議論するのか具体的にすることで議題も絞りやすくなり、意見が出やすくなると言うのです。

 動物たちは、特に新社会人が戸惑いやすい会社での報告・相談のあり方について考えてみることにしました。

 司会の 熱帯性動物代表氏 :「やっぱり大きな声での挨拶じゃないかな。自分の名前をはっきり言って発言することは大事だと思うな」

 営業に長けた夜行性動物代表さん:「『社内営業』という言葉があるように、会議やプレゼン前の『根回し』も大切だよ。ネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれないけれど、キーパーソンに事前に相談しておくことでスムーズに受け入れてもらうことができる」

 ペット代表:「報告は結果からと言われますが、相手の反応を見極めながら、優先順位を考えることもありますよね」

 サバンナ代表:「報告の手段にも3つあるね。口頭、メモ、メールだ。口頭は即座には相手の反応がわかるけれど、メモやメールは相手が読む時間を決めることができる。メールは自分が送ったつもりになっていても相手が見逃すこともあるよ。『伝えたつもり』は危険、確実に伝わったかを確認することも大切だ」と・・・

 医療現場で働いた経験がある澄んだ川の動物代表:
「例えば『熱帯性動物代表が40度の発熱』では内容不足ですね。いつどんな状況下で発熱しているのか、経過も踏まえて報告しないとダメです。医療現場では対応をしないといけないから、それまでの状況を見ていない人でも正しい対応ができる報告が必要」

 みんな:「なるほど、なるほど、働く現場によっても報告のやり方には違いがあるんだね」
 短い間に、たくさんの具体的な意見が出ました。

「新社会人へのアドバイスのため」という会議の目的を明確にすることによって、自分たち一人ひとりが新人だったころを思い出すことが可能になり、活発な発言につながっていったのでした。

2018年3月5日

ひとり会議って、なーに?

「結果を出す会議」にすぐ変えるフレームワーク(小野裕子:著)によると、会議は、いつでもどこでもできると書いてある。その内容はと言うと、自分と対話し、自分の頭の中をすっきりさせる目的で、「ひとり会議」が進められている。そのやりかたを紹介しよう。

① 「ひとり会議」ノートを用意する
② 何に意識を傾けるか、1枚目の真ん中に書く
③ 見開きの左ページに「事実」を集める
④ 見開きの右側にアイデアや疑問など「自分の解釈」を集める
⑤ 記入したものをパラパラめくりながら「眺める」
⑥ これだ!ということを思いついたとき、見開きの左側を空白にし、右側に書き留める
⑦ 「これだ!」についての関連情報を後から左側に集める

なるほど、こうしたやりかたもあるのか?そう思いながら、小野ゆうこさんの本を読むと、こんな紹介もあった。

それは、2人で取り組む「2人セッション型」会議である。

誰かに相談されたりした場合に使える会議である。ポイントをいくつか示そう。

・問題を抱える人が自ら解決できるように助ける
・解決者(=相談者)は、素直に自分と向き合う
・付き添う人は問題解決に関与しない伴走者の役割をする
・伴走者は自ら解決する人のための環境づくりが仕事である
・自分の内面から得られた解決は、一番価値がある

要するに、相談を受けた人は、わかっていても答えを与えないのである。その人が、自ら解決策に気づくように助けるのである。

具体的に伴走者は、どんな質問と問いかけると良いのだろうか?
・何が実現していますか?
・何を約束していますか?
・ひと言で言うと?
・一分間スピーチにまとめるとしたら?
・起きてはいけないことは何ですか?
・なぜあなたがやるの?
・極端にするとどうなるの?
・そもそもの始まりは何ですか?

事実、理想、理由などを問いかけると良いのである。

さらにその本では、3人でチームを作ることについても触れられている。3人の状態は、アイデアや意見を出す「責任」を感じられ、また互いの意見を利用、活用する、調和を見出す方向に対話が進みやすくなるとも書かれている。

要するに、「会議」と言うと非常に堅苦しく感じるものだが、実際の生活の場において、1人から始めて、「会議」は楽しいものにすることが出来るのだ・・・

2018年3月1日

もしドラ・・・

よかったー!落ち込まなくてよい材料を見つけた!前回のエッセイで、落ち込むなぁ・・・で終わってしまっていたので、落ち込まなくて済む考えをご紹介したいと思う。

7年ほど前に、「もしも高校野球の女子マネージャーが、ドラッカーのマネジメントをよんだら・・・」(略して「もしドラ」)と言う本を読んで、映画も見に行ったことがある。その中で、経営のノウハウを野球部のマネジメントに当てはめていくストーリーで、最終的に、その高校は、夏の甲子園の地区代表にまでなる!と言うストーリーだった。・・・まぁ、出来すぎかな?と言う感じだけど、結構面白かったことを覚えている。

そのストーリーの中で、監督の言うことについて、選手がよく理解できなくて、どうして監督は、そうした指示を出すのだろう?と、ブツブツ言ってる者たちがいた。ドラッカーの言葉を当てはめると、優れた組織の中には、トップの人間や主だった人達をサポートする、いわゆる「通訳」が存在していることが描かれている。

その「通訳」は、なぜトップの人間がそのように言うのか、なぜ主だった人達がそのような指示を出すのかを理解して、わかりやすく説明するのである。そうした役割を果たす人が、組織の中にいると非常に助かる。会社組織であれば、それは必ずしも側近だけでなく、事務員であったり、営業の人間である場合もある。そうした人たちが、「社長は考えがあって、そう言ってるのよ。しばらくすれば、その理由がわかるわ。」と信頼を示せば、「ブツブツ言ってた人間」が、わかってくる場合が多い。

いずれにしても、チームで物事を進めることによって、足らない点を補いあって、物事を進めるのだ。これが、単純にいつも個人プレーで物事を進めているのであるならば、大変なことなのだ。・・・誤解だらけ・・・人から中傷を受けたり・・・険悪な関係になったり・・・成功すれば人々からの称賛は大きいが、そうでなければ、良いことはあまりない。しかし、チームで物事を進める価値を見出した人たちは、それによって成長していくものである。それが、組織の良い点である。

このことを会議に置き換えて考えてみよう。会議でも、チームプレーを持ち込めば、役割分担が出来るはずである。受付、司会、プレゼンテーター、会場整理、それぞれがそれぞれの役割を担って、一つのことを成し遂げていく。会議がスムーズに進むのだ。すべてのことが出来る人間はめったにいない。しかし、自分の出来ることを建設的に用いることによって、多くのことを成し遂げていくことが出来るのだ。

そうした、チームプレーの中で、自分の欠点も改善し、成長する機会を得ることが出来るのである。そうした考えを「もしドラ」の中で、読んだ記憶が戻ってきた・・・

よかった!前向きに進めるぞ!

2018年2月24日

一番難しいこと

最近思うことが一つある。それは、コミュニケーション能力に関することである。と言っても、なーんだ、と思うかもしれない。コミュニケーションは、基本的に、相手にその情報が伝わることが大切である。よく、会社の従業員には、こちらが、なにを言ったからといって、相手に伝わっていなければ、なんの価値もない。と、口を酸っぱくして話している自分がいる。しかし、だ・・・

客観的な事実や、出来事については、相手にきちんと伝わっていても、自分の気持ちがどれほど相手に伝わっているのだろうか?と、考えたときに、雲行きが怪しくなってくる・・・
自分は、そんの気持ちじゃなかったのに・・・、逆に、自分は、そんな気持ちを抱いていたのに、相手に全然理解されてない・・・と、感じることがある。

こんなことで、葛藤したり、苦悩したりするのか・・・

そういえば、昔を振り返ったときに、思い出されることがある。小学校の6年生の時に、クラスに可愛い女の子がいた。その子に自分が好意を抱いていたのであるが、ぜんぜん、その子は自分のことに関心なんて持っていないと思っていた。中学校になったのを機会に、その子のことを忘れていた。あるとき、私の母親が、その子のお母さんと、たまたまPTAの会議の時に会って話したのだが、「〇〇ちゃんは、私のことを毎日、学校から家に帰ってきてからはなししているそうだよ」・・・という事だった。「へー、そうなの?なんの話をしてるんだろ?」、ひまなやつだな・・・と、思ったぐらいでそれ以上のことは考えなかった。

そうしているうちに、中学の3年間が終わり、卒業が間近になってきた頃、ほかのクラスの女の子から話があって、私のことをずーっと、好きな子がいるから会って欲しい・・・とか言ってきた。「なんじゃ、そりゃ、めんどくさいな・・・」そう思って、会ったら、「えっ、〇〇!」「なんで・・・今頃・・・」

なんて、鈍感なやつなんだ!バカバカバカ・・・と、自分のことを責めた。・・・

人によって、難しいことは、いろいろと違うかも知れない。しかし、私の場合、自分の気持ちを伝えることが一番下手なんじゃないだろうか?そして、相手の気持ちを汲むことも下手くそなんだろう・・・と、思う。・・・はぁ・・・

落ち込むなぁ・・・

2018年2月24日

新入社員が困らないためのポイント!

◆会議に向けての段取りについて
① 会議に臨む上での段取り≒報連相
決まり文句でオススメは「ちょっとご相談」「念のためご報告(連絡)」の2つです。
何の根回しもなく突然大勢の前で提案しようとすること、その提案を通すためのハードルが途端に高くなります。
「自分はそんな話を聞いていない」となり、慎重になるからです(それにいい気もしないし)。
1対1もしくは部署ごとに会議での提案内容を事前に周知しておくと、会議で端的に発言したとしても「あ、先日言っていたやつね♪」とスムーズに受け入れることができます。
会議はあくまでも「共通認識をもつ場」であり、ディベートのような雰囲気は望まれず、「結果を想定した上で進める」ことが理想的です。
根回しと聞くと、ネガティブな印象も持つ人もいるが、仕事をする上でとても重要な工程なのです。
(同類語:外堀を埋める、社内営業 等)

② 上級編:責任者が2人いる場合、確認をとる順番は?
3つ方法が考えられます。
1. 上司(上)が主導権を握っている場合は、上司(上)に指示を仰ぎ、上司(下)へは結果報告を行う。
2. 上司(上)が上司(下)にある程度任せている場合は、上司(下)に相談し、上司(上)には上司(下)から報告してもらう、もしくは上司(上)への報告の際に同席してもらう。
3. 2人が同時に居合わせたタイミングを見計らって話しかける。

◆社内での立ち振る舞い(人間関係について)
③ 挨拶の大切さ
部活動でも経験済みかもしれませんが、挨拶はとても大切です。
返事がなくても投げかけ続ける…!継続すれば挨拶を返してくれるようになる場合がほとんどです。
上司との会話のきっかけ(情報収集のチャンス)になります。(上司が「わざわざ言うほどでもないかな」と思うことを聞くことができる。中には重要な内容もあるので)
話しやすい雰囲気を作りだす。
挨拶をする上で心がけることは、大きな声で挨拶をすることです。また、面識がない人の前では、最初に名乗ってから発言するようにしましょう。

④ ルールの基盤は、会社ごとで違う。
相談の仕方や会議の進め方は会社ごとで異なります。明確な正解がないので、「要領が悪いのでは?」と感じることがあっても、諸先輩方が作り上げた習慣を新入社員が変えるのはとても難しいです。
無力な新人に出来ることは、慣れる・馴染む・溶け込むこと。たとえ腑に落ちなくても、まずは会社のルールに従って動くことです。経験を積むと、なぜこんなにも非効率なのか、その背景にある問題・原因が見えてくる。その上で改善策を提案する方が無難です。当人のスキルや会社の雰囲気にもよりますが、少なくとも1~2年働いてからかなと思います。
懇意にしてくれる人がいて、その人に聞かれれば、言ってもいいかもしれません。仕事に慣れてしまうと感覚が鈍ってしまい、新入社員が抱く印象が新鮮に感じることがあるからです(ただの愚痴にならないように、具体的な解決策があればそれも添えて言うと ◎ )。

⑤ 嫌な感じの人にこそ笑顔を心がけて接する。
仕事仲間に好きも嫌いもないと諸先輩達は言いますが(結局はそうなのですが)、入社間もない時期は「上の人に嫌われて居場所がなくなる」といった不安もあり、必要以上に傷ついてしまう場合もあるでしょう。
ですが、好きも嫌いも仕事をしている上ではないのが結論です。(執拗に嫌がらせをする人は、そもそも社会人として未熟な人です。本気にとりあって、衝突などしないように受け流しましょう。波風は立てると立場が弱い方が損をします)。相手が求める社員像を演じて、懐に入り込めばこっちのものです。

⑥ 社会人にとって時間のルーズさは信用に関わる大きな問題
学校で遅刻をしても先生に怒られ反省文を書く程度ですが、社会人にとって時間を破ることは信用問題に関わります。社会人にとって信用を失うということは最も大きく、そして取返しのつかない失敗です。
約束の時間に遅れる場合は、築き上げた信用を失わないよう前もって連絡します。時間を過ぎてからの連絡は言い訳ととらえられてしまいます。
積雪による渋滞など、通常通りに向かえば遅れてしまうと事前に分かっている状況では、対策をせずに遅れてしまうと「積雪のため遅刻しました」もまた言い訳となってしまいます。

◆社内での立ち振る舞い(評価される仕事ぶりについて)
⑦ 「報告は結果から」と言われるが、そうでもない。
相手によって使い分けるのが現実的です。初回ではセオリー通りに結果から話し、相手の反応を見て見極めると良です。(間違えていた場合はイラっとされるからすぐ分かるぞ^^)
医療現場において、「松本さんが40度の熱発です」ではNGです。いつどんな状況下で発熱しているのかを、簡単に経緯を踏まえつつ結果を報告する必要があります。この方法は、他部署で詳しい事情を知らない人に対して応用できます。相手の考えをまずは認めてから意見を述べると ◎
報告において3つの選択があります。①タイミング ②所要時間 ③手段(口頭、メモ、メール等)
報告する手段の3種類は、それぞれ効果が違うので、報告相手や情報内容によって使い分けます(あるいは併用します)。
口頭 :(メリット)相手の反応を即受け取ることができる。
(デメリット)形に残らない、相手の時間を奪う。
メモ :(メリット)相手が読む時間を決められる。メールよりも確実に届く。
   (デメリット)相手の反応が遅くなる場合がある。
メール:(メリット)相手が読む時間を決められる。証拠になる。
    (デメリット)相手の反応が遅くなるか、見逃す場合がある。
「言ったつもり」は危険です。報告した後に時間をおいて、再度確実に伝わったか確認をすることが大切です。

⑧ タイマーを最大限活用する
時間指定の仕事は実に厄介です。例えばあと2時間後にお客様に電話を掛けるとすると迫る時間が気になって業務に集中できません。そんな時にタイマーを使えば、タイマーが鳴るまで時間を気にすることなく作業に集中することができます。今はスマホでリマインダーや予定表から通知をすることもできます。便利な道具はどんどん活用しましょう。
オススメ機能:Windows の「Sticky Notes(付箋)」機能。PCの画面上に付箋を配置することができます。

⑨ スピードより正確さが求められる
事務作業を行う場合、新人に求められることはスピードよりも正確さです。どんなに完成を急いでも、ミスが1つあればそれは完成とはいえません。ミスが発生すると、リカバリーに時間を取られてしまいます。スピードよりも正確に作業を進め、仕上げに自分で確認を行うことで、結果的に急いで作業した場合よりも早く作業が終わらせることになります。

⑩ すぐにできない業務は忘れないように書き出す。業務整理の時間はケチらない。
オススメ方法:付箋1枚につき1作業を書く→机上に貼り付ける(優先順位を決めて並べ替える)→終わったものから「済スペース」に移動させていく、もしくは業務報告書に直接貼り付けると書き写す手間が省けます。

⑪ 自分で判断しない
社内の役職によって自ら判断を任せられる範囲が決まります。新入社員が任せられる判断範囲は、ほぼゼロであることを自覚しましょう。判断を任せられる人というのは、たとえ失敗だとしてもその責任を自分で負える人です。
何らかのイレギュラーやアクシデントに見舞われた場合、自分で判断することはNGです。すぐに社内の先輩や上司に報告し、判断を仰ぎましょう。「自分はこう考えるが、このまま進めて良いか」といった確認をすると好印象です。

◆少し元気になる話
⑫ みんなミスをする
多かれ少なかれ、小さくも大きくも、誰でもたいていミスをします。涼しい顔をしている人もミスはしているのです。経験を積み重ねていけば、リカバリーの仕方が上手くなっていきます。

⑬ 仕事は、会社にいればいるほど楽になる。
新人は細々とした時間ばかり取られる仕事が多く、要領も得ていないので自分の不甲斐なさに落ち込むことがあるでしょう。しかし、1年間過ごすと徐々に変わります。勤続年数が2~3年になれば、おのずと責任や業務量も増えていきますが、仕事の要領も良く時間の短縮ができ、仕事量を自分で調整することを習得するからです。入社して1年間は、与えられた作業を一つ一つ確実にこなしていくしかありません。踏ん張りどころです。
ただ、昇進をすれば責任が増し部下を監督するという大きな壁があります。

⑭ 「仕事が出来る」は、結果を出す(会社に利益を生む)こと?結果が芳しくない場合は、過程を見直す?
営業職をしていると結果を出すことが第一に求められますが、世間には結果が見えない業種もたくさんあります。
新人の頃は、仕事を覚えることが第一で、結果を出すこと(会社に利益を生む)はまだ先の課題です。
仕事がしやすい環境を作ることが、仕事が出来ることへの近道だと思います。
明るく挨拶を行うことも、事前の段取りを念入りにすることも、全ては自分が仕事をしやすくすることに繋がります。

⑮ ミスをしても固執しない。切り替えが上手くなれば傷は広がらない。
ミスには2種類あります。1.お客様が直接困るミス 2.お客様が直接困らないミス
1は大変なことですが、2は大きく括ればミスとは言いません。いくらでも取返しがきくからです。
お客様を困らせないことを中心に据えれば、おのずと確認に掛ける優先順位(時間配分)も定まってきます。

2018年2月22日

第三者話法

話の仕方として、直接話法と間接話法というものがあります。

よくある例として、親の言うことをなかなか素直に聞けなくて、反発する人がいます。しかし、考えて欲しいのは、親の立場の人が、いつも直接話法で、「ああしなさい」「こうしてはダメよ」と言ってませんか?

一般的な人間関係の場合、それがたとえ恋人でも友人であっても、直接的に「やめなよ」といつも言われると自分を否定されたような気分になります。むしろ、自分の身近にある事例を取り上げたり、例えで話す事によって、話を伝えることが必要です。

ある程度人間関係ができていても、直球で言われると受け入れるのは難しいのです。こういった「第三者(他人)の例」を使って伝えてあげる方法を『第三者話法』と呼びます。

もしあなたが、直接話法ばかりで話をしているなら、上下関係を生み出しています。注意が必要です。相手の人は、あなたを快く思っていないか、嫌っています。親子で大喧嘩するのは、親が直接話法ばかりで話していることが多いからです。会社の上司の立場の人は、特に心がけることです。

ただ、こういった心理テクニックは上手く使えばそれなりに効果的なので、ポイントを外さないようにする必要があります。複雑なテクニックではないので、初心者でもすぐに使えて効果も分かり易いテクニックだと言えます。

ここで、第三者話法のポイントをお話します。

「自分に”近い人”が上手くいっている」→「だから自分も上手くいくだろう」と良いイメージをしてもらうこと。これが第三者話法の大切な点です。

おもちゃを買ってとギャーギャーとねだっている子供も買ったらすぐに飽きて、また次のおもちゃをねだり始めます。好きな女性に必死でアプローチして付き合ったのに3ヶ月くらいで冷めてしまった、という経験がある人も少なくないと思います。これは、頭の中でイメージしている時の方が人は楽しいからです。逆に言えば、「イメージさせれば、欲しくさせる事ができる」のです。

上記のような点を心がけて、相手に伝える場合、

1.相手と状況が似通っている例を出す

2.具体的に話す

3.イメージを描きやすい。

よって、普段から心がける点として、

〇 直接話法ではなく、間接話法を用いる
〇 具体的に本人に合った状況をイメージさせる
〇 普段から、文字を読んで考えるのでなく、イメージを描いて考える習慣を持つ

ということです。

以上の点、お役に立てばと思います。

2018年2月21日