新入社員が困らないためのポイント!

◆会議に向けての段取りについて
① 会議に臨む上での段取り≒報連相
決まり文句でオススメは「ちょっとご相談」「念のためご報告(連絡)」の2つです。
何の根回しもなく突然大勢の前で提案しようとすること、その提案を通すためのハードルが途端に高くなります。
「自分はそんな話を聞いていない」となり、慎重になるからです(それにいい気もしないし)。
1対1もしくは部署ごとに会議での提案内容を事前に周知しておくと、会議で端的に発言したとしても「あ、先日言っていたやつね♪」とスムーズに受け入れることができます。
会議はあくまでも「共通認識をもつ場」であり、ディベートのような雰囲気は望まれず、「結果を想定した上で進める」ことが理想的です。
根回しと聞くと、ネガティブな印象も持つ人もいるが、仕事をする上でとても重要な工程なのです。
(同類語:外堀を埋める、社内営業 等)

② 上級編:責任者が2人いる場合、確認をとる順番は?
3つ方法が考えられます。
1. 上司(上)が主導権を握っている場合は、上司(上)に指示を仰ぎ、上司(下)へは結果報告を行う。
2. 上司(上)が上司(下)にある程度任せている場合は、上司(下)に相談し、上司(上)には上司(下)から報告してもらう、もしくは上司(上)への報告の際に同席してもらう。
3. 2人が同時に居合わせたタイミングを見計らって話しかける。

◆社内での立ち振る舞い(人間関係について)
③ 挨拶の大切さ
部活動でも経験済みかもしれませんが、挨拶はとても大切です。
返事がなくても投げかけ続ける…!継続すれば挨拶を返してくれるようになる場合がほとんどです。
上司との会話のきっかけ(情報収集のチャンス)になります。(上司が「わざわざ言うほどでもないかな」と思うことを聞くことができる。中には重要な内容もあるので)
話しやすい雰囲気を作りだす。
挨拶をする上で心がけることは、大きな声で挨拶をすることです。また、面識がない人の前では、最初に名乗ってから発言するようにしましょう。

④ ルールの基盤は、会社ごとで違う。
相談の仕方や会議の進め方は会社ごとで異なります。明確な正解がないので、「要領が悪いのでは?」と感じることがあっても、諸先輩方が作り上げた習慣を新入社員が変えるのはとても難しいです。
無力な新人に出来ることは、慣れる・馴染む・溶け込むこと。たとえ腑に落ちなくても、まずは会社のルールに従って動くことです。経験を積むと、なぜこんなにも非効率なのか、その背景にある問題・原因が見えてくる。その上で改善策を提案する方が無難です。当人のスキルや会社の雰囲気にもよりますが、少なくとも1~2年働いてからかなと思います。
懇意にしてくれる人がいて、その人に聞かれれば、言ってもいいかもしれません。仕事に慣れてしまうと感覚が鈍ってしまい、新入社員が抱く印象が新鮮に感じることがあるからです(ただの愚痴にならないように、具体的な解決策があればそれも添えて言うと ◎ )。

⑤ 嫌な感じの人にこそ笑顔を心がけて接する。
仕事仲間に好きも嫌いもないと諸先輩達は言いますが(結局はそうなのですが)、入社間もない時期は「上の人に嫌われて居場所がなくなる」といった不安もあり、必要以上に傷ついてしまう場合もあるでしょう。
ですが、好きも嫌いも仕事をしている上ではないのが結論です。(執拗に嫌がらせをする人は、そもそも社会人として未熟な人です。本気にとりあって、衝突などしないように受け流しましょう。波風は立てると立場が弱い方が損をします)。相手が求める社員像を演じて、懐に入り込めばこっちのものです。

⑥ 社会人にとって時間のルーズさは信用に関わる大きな問題
学校で遅刻をしても先生に怒られ反省文を書く程度ですが、社会人にとって時間を破ることは信用問題に関わります。社会人にとって信用を失うということは最も大きく、そして取返しのつかない失敗です。
約束の時間に遅れる場合は、築き上げた信用を失わないよう前もって連絡します。時間を過ぎてからの連絡は言い訳ととらえられてしまいます。
積雪による渋滞など、通常通りに向かえば遅れてしまうと事前に分かっている状況では、対策をせずに遅れてしまうと「積雪のため遅刻しました」もまた言い訳となってしまいます。

◆社内での立ち振る舞い(評価される仕事ぶりについて)
⑦ 「報告は結果から」と言われるが、そうでもない。
相手によって使い分けるのが現実的です。初回ではセオリー通りに結果から話し、相手の反応を見て見極めると良です。(間違えていた場合はイラっとされるからすぐ分かるぞ^^)
医療現場において、「松本さんが40度の熱発です」ではNGです。いつどんな状況下で発熱しているのかを、簡単に経緯を踏まえつつ結果を報告する必要があります。この方法は、他部署で詳しい事情を知らない人に対して応用できます。相手の考えをまずは認めてから意見を述べると ◎
報告において3つの選択があります。①タイミング ②所要時間 ③手段(口頭、メモ、メール等)
報告する手段の3種類は、それぞれ効果が違うので、報告相手や情報内容によって使い分けます(あるいは併用します)。
口頭 :(メリット)相手の反応を即受け取ることができる。
(デメリット)形に残らない、相手の時間を奪う。
メモ :(メリット)相手が読む時間を決められる。メールよりも確実に届く。
   (デメリット)相手の反応が遅くなる場合がある。
メール:(メリット)相手が読む時間を決められる。証拠になる。
    (デメリット)相手の反応が遅くなるか、見逃す場合がある。
「言ったつもり」は危険です。報告した後に時間をおいて、再度確実に伝わったか確認をすることが大切です。

⑧ タイマーを最大限活用する
時間指定の仕事は実に厄介です。例えばあと2時間後にお客様に電話を掛けるとすると迫る時間が気になって業務に集中できません。そんな時にタイマーを使えば、タイマーが鳴るまで時間を気にすることなく作業に集中することができます。今はスマホでリマインダーや予定表から通知をすることもできます。便利な道具はどんどん活用しましょう。
オススメ機能:Windows の「Sticky Notes(付箋)」機能。PCの画面上に付箋を配置することができます。

⑨ スピードより正確さが求められる
事務作業を行う場合、新人に求められることはスピードよりも正確さです。どんなに完成を急いでも、ミスが1つあればそれは完成とはいえません。ミスが発生すると、リカバリーに時間を取られてしまいます。スピードよりも正確に作業を進め、仕上げに自分で確認を行うことで、結果的に急いで作業した場合よりも早く作業が終わらせることになります。

⑩ すぐにできない業務は忘れないように書き出す。業務整理の時間はケチらない。
オススメ方法:付箋1枚につき1作業を書く→机上に貼り付ける(優先順位を決めて並べ替える)→終わったものから「済スペース」に移動させていく、もしくは業務報告書に直接貼り付けると書き写す手間が省けます。

⑪ 自分で判断しない
社内の役職によって自ら判断を任せられる範囲が決まります。新入社員が任せられる判断範囲は、ほぼゼロであることを自覚しましょう。判断を任せられる人というのは、たとえ失敗だとしてもその責任を自分で負える人です。
何らかのイレギュラーやアクシデントに見舞われた場合、自分で判断することはNGです。すぐに社内の先輩や上司に報告し、判断を仰ぎましょう。「自分はこう考えるが、このまま進めて良いか」といった確認をすると好印象です。

◆少し元気になる話
⑫ みんなミスをする
多かれ少なかれ、小さくも大きくも、誰でもたいていミスをします。涼しい顔をしている人もミスはしているのです。経験を積み重ねていけば、リカバリーの仕方が上手くなっていきます。

⑬ 仕事は、会社にいればいるほど楽になる。
新人は細々とした時間ばかり取られる仕事が多く、要領も得ていないので自分の不甲斐なさに落ち込むことがあるでしょう。しかし、1年間過ごすと徐々に変わります。勤続年数が2~3年になれば、おのずと責任や業務量も増えていきますが、仕事の要領も良く時間の短縮ができ、仕事量を自分で調整することを習得するからです。入社して1年間は、与えられた作業を一つ一つ確実にこなしていくしかありません。踏ん張りどころです。
ただ、昇進をすれば責任が増し部下を監督するという大きな壁があります。

⑭ 「仕事が出来る」は、結果を出す(会社に利益を生む)こと?結果が芳しくない場合は、過程を見直す?
営業職をしていると結果を出すことが第一に求められますが、世間には結果が見えない業種もたくさんあります。
新人の頃は、仕事を覚えることが第一で、結果を出すこと(会社に利益を生む)はまだ先の課題です。
仕事がしやすい環境を作ることが、仕事が出来ることへの近道だと思います。
明るく挨拶を行うことも、事前の段取りを念入りにすることも、全ては自分が仕事をしやすくすることに繋がります。

⑮ ミスをしても固執しない。切り替えが上手くなれば傷は広がらない。
ミスには2種類あります。1.お客様が直接困るミス 2.お客様が直接困らないミス
1は大変なことですが、2は大きく括ればミスとは言いません。いくらでも取返しがきくからです。
お客様を困らせないことを中心に据えれば、おのずと確認に掛ける優先順位(時間配分)も定まってきます。

2018年2月22日